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 個人事業者と会社経営者との比較では、前者のほうが格下とみられている一般的な風潮があることは否めない。起業関連の本を読んでも、将来的に事業を大きくしていくつもりなら、会社組織として起業したほうが良いという論調が体勢を占めている。
その根拠となっているのは、経費処理や節税の面において売上の規模が大きくなるほど「会社(法人)」のほうが、個人事業よりも有利になることに起因している。
ところが最近ではビジネスを取り巻く環境や手法が変化してきたことにより、「会社を作って大きくすること」だけが必ずしも成功の着地点ではなくなっている。 2005/11/9 号では個人事業主と会社経営者との対比をして、「個人事業主として年収1億円を目指す起業スタイルもあり得る」という考え方を紹介したが、それが具体的にどんなケースに当てはまるのかを掘り下げてみたい。
税制の面からいえば、個人事業者として事業を拡大するよりも会社経営者として節税対策をしたほうが有利だ。信用力の面でも同様。しかし、会社組織としたことにより大きな痛手を負ってしまったという話が近頃になって増えている。その理由や背景を探ってみると、「会社組織」と「個人事業」との根本的な違いが浮き彫りになってくる。

【狙われている優秀な人材のセンスと頭脳】
 近頃ではゼロから起業する際にも、最初から株式会社を設立する人が増えている。最低資本金規制の特例制度を利用すれば1円で株式会社を設立することができるし、後々の資金繰りにおいても株式会社であれば友人・知人やベンチャーキャピタルから出資を募ることもできる。昔と比べれば会社設立のハードルはかなり低くなっているため、「代表取締役」という肩書を持つ人(会社経営者)は急増している。
しかし欧米では、優秀なフリーランサーの地位も決して低くない。小説家や音楽アーティスト、デザイナーなど、自分の才能や知力を活かして稼ぐ人達の場合には、会社経営者になるよりも、フリーランサーとして高年収を稼ぐことのほうが一般的である。そこには「自分の才能は“個人”として所有しておくべき」という護身術が潜んでいる。以前からM&Aが活発に行われている欧米では、優れた著作物を狙った買収劇が繰り広げられているため、その防衛策としてフリーランサー(個人事業主)の立場を貫くことが多いのだ。
一方、日本では「著作権=資産」という認識がまだ甘いため、リスクをあまり考えずに個人の著作物を会社(法人)に帰属させているケースが目立つ。IT業界の身近な例では、プログラマーが作成するソフトウエアも著作物として認められている。
優秀なプログラマーが自分の会社を設立してソフトウエア開発にあたることは珍しくないが、会社環境の中で生み出されたソフトウエア作品は「法人著
作物」として扱われるのが一般的である。
その会社の出資者が 100%自分である時には「会社=自分」という解釈でも大きな問題は生じないが、友人や知人との共同出資によって会社を設立する場合や、途中でベンチャーキャピタルからの出資を受けるような場合では事情が変わってくる。仮に、会社の仕事としてソフトウエアをすべて自分が制作したとしても、それは法人著作物となるため、個人として権利を独占することが難しくなってしまう。
万が一、M&Aや社内での内紛が起きて、自分が会社から去らなくてはいけなくなった時には、自分が生み出したソフトウエア作品は会社に残さなくてはならない。

 会社の業務として制作した著作物が「個人のものか会社のものか」という解釈については、仕事を受発注する際の契約条件によっても異なってくるはずだが、忙しい現場では、面倒な契約内容を文書で残しているケースというのは希である。
そのためソフトウエアに限らず、個の才能や能力によって制作される仕事の成果(著作物)が高い商品価値を生むような分野では、起業のスタイルとして会社を設立して仕事に取り組むことが、必ずしも正しいとは限らないのだ。近頃では魅力的な著作物を持つ会社を意図的に狙って買収を仕掛けてくるケースも出始めているが、フリーランサーとしての立場を貫いているのであれば、会社組織よりも自分の作品を守りやすい。有名マンガ家や音楽アーティストなどが、高収入を稼ぎながらも“個”としての活動を続けている背景には、このような事情がある。

【フリーランス団体を活用した作品保護の考え方】
 自分の知財を武器(商品)とできる者は、できるだけ身軽な形態で作品制作や研究開発に取り組んだほうが良い、というのが欧米の先進的なフリーランサーの考え方である。ジワジワと押し寄せている知的資産買収の波に備えて、才能あるクリエイター達は自分の作品を守るための対策に奔走しはじめている。
米国では労働人口の4分の一がフリーランスと言われており、グラフィックデザイン業界のようにフリーランサーの活躍なしでは成り立たない分野もある。彼らは売上の規模に関わらずフリーランスとしての立場を変えることなく、仕事に取り組んでいくスタイルが多数派を占めている。ただし、マネジメントやセールス、それに作品の著作権管理など、本業となる制作活動以外についてはフリーランス団体を上手に活用しているのが特徴。

 日本で言うところの「業界団体」は、同業者の懇親会的な活動が主体となっている組織が多く、参加(入会)することのメリットが見いだせないという不満をよく聞くが、米国のフリーランサーにとっての団体加入は、その分野でプロとして活動していくために欠かせないものとなっている。様々な団体組織がある中で、権威ある団体に所属していることは信用面でも大きな意味を持つものだ。




【作家・ライター分野におけるフリーランス団体】
 権威あるフリーランス団体の特徴は、誰でも簡単に入会できるものではなく、すでに一定の成功を収めている者だけが会員になることができ、その団体に所属することがプロとしてのステータスを表すというものが多い。ノンフィクション分野のジャーナリストや作家達にとって信頼されているのが
「American Societyof Journalists and Authors(ASJA)」という団体で、その入会資格は、主要な新聞や雑誌などに掲載された1000ワード以上の記事6本以上、または2冊以上の本を出版していることが最低条件として設定されている。それだけに、ASJAに所属しているということ自体が、ライターを職業にするフリーランサーにとっての勲章でもある。

■American Society of Journalists and Authors
http://www.asja.org/

 ライター業界で作品の著作権管理に力を入れているのが「オーサーズ・ギルド(Authors Guild)」という団体。会員資格は、18ヶ月以内に3本以上の作品を出版しているか、自費出版以外の契約を出版社と交わしているライターに与えられる。同団体は米国でも最も古い作家団体の一つだが、結成の目的は、出版社との契約やロイヤリティに関する問題に対して声を上げて権利を守ることにあった。そのため同団体の核となっているのが、出版社とライターとの間における契約についてのリーガルな支援サービスだ。つまり、出版社との契約の際に、ライターの権利を損ねず、最大の利益を得られツボを押さえることを主眼としている。具体的には、専任の法務スタッフによって出版契約書の内容をチェックするサービスや、出版社との契約交渉を間接的にサポートするサービスなどを提供し、電子ブックなどの新たな媒体との契約についてもノウハウを開拓している。

■Authors Guild
http://www.authorsguild.org/

 一般の作家と比べて、映画の脚本やテレビドラマのシナリオなどメディア系のライターは、作品の二次利用が急拡大している分野に属していて、その権利の保護に敏感にならざるをえない。そこで重要な役目を担っている団体が「ライターズ・ギルド・オブ・アメリカ(WGA)」で、映画やTVショー、ニュース番組、ドキュメンタリー、アニメ、CD-ROM他メディアコンテンツ分野での実績を持っているライターを対象にした組織だ。ライターの権利を確実なものとするために、映画やテレビのプロデューサーとの契約交渉での代理人を務めることが同組織の第一目的になっている。

WGAでは映画会社との契約において、団体独自の契約書の雛形を持っていて、会員が契約するにあたって実務的な支援も行っている。またWGA独自に作品の登録(完成日の登録)を受け付けていて、トラブル解決の際には同団体が第三者として証言台に立つことを目的としている。他の特典としてはクレジットサービス、健康保険・年金プランなども用意されている。

■Writers Guild of America
http://www.wga.org/


【プロの写真家を対象としたフリーランス団体】
 プロの写真家の世界にも、作品の権利を守る団体が結成されている。代表的な団体である「プロフェッショナル・フォトグラファーズ・オブ・アメリカ(PPA)」と「アメリカン・ソサエティ・オブ・メディア・フォトグラファー(ASMP)」が、この分野で双璧を成している。写真家の権利を守ることを団体の重要な役割としている点では共通しているが、PPA の入会資格には特別な条件はなく、ASMPでは3年以上にわたって自分の作品を公開する活動を行っていること、収入の半分以上が自分の写真作品から得られたものであること、会員2名の推薦を得ていることなどの厳しい条件が課せられている。

■Professional Photographers of America(PPA)
http://www.ppa.com/

■American Society of Media Photographers(ASMP)
http://www.asmp.org/

いずれの団体も仕事紹介や情報提供、各種ビジネス割引や保険制度などの会員サービスが豊富で、写真家団体というだけあって撮影機材などのリースサービスが提供されているのも特徴だ。また PPAでは、スタジオ経営指導や機材の損害補償、PPA認定資格の発行、作品の著作権に関わる弁護士への相談対応や、著作権侵害に対する監視活動も行っている。それに対してASMPでは、会員が著作権侵害等にかかわる訴訟を起こす時の弁護士費用を援助する目的で、「ASMPリーガルファンド(訴訟基金)」を設置している。

両団体ともに、著作権侵害など実際に違法行為があった場合や、写真家の権利を脅かす可能性がある新しいビジネスモデルが登場した場合などに、法的な対策がとれることを主な目的として運営されている点が、日本の一般的な業界団体とは異なっている。


【フリーランス団体が目指す著作権クリアランス事業】
 フリーランス団体をビジネスとして捉えた場合の収益源は、会費から徴収する会費収入ということになるが、「会費×会員数」のみに依存した収益構造では会員サービスを充実させるほど経費の負担が重くなり、運営状況がひっ迫していくという欠点がある。そこで各団体が取り組み始めているのが、著作権のクリアランスサービスである。「※クリアランス(clearance)=通関の意味」

 日本で著作権クリアランスを業務としている団体としては、日本音楽著作権協会(JASRAC)」がわかりやすい。音楽アーティストが制作した楽曲(著作物)はCDの他にテレビやカラオケ、携帯の着メロなど様々な媒体で二次的に利用されているが、もちろんそのためには楽曲を使用するための許諾や使用料支払いの手続きをしなくてはならない。しかし各アーティストがいちいち楽曲使用の許諾や料金徴収をするのは面倒であるし、使用者側としても手続きをするのに時間がかかりすぎてしまう。そこでJASRACのような団体が各アーティスト共通の窓口となって、関連の業務を代行すれば、楽曲の権利者、使用者の双方にとって都合がよい。

■(社)日本音楽著作権協会(ジャスラック)
http://www.jasrac.or.jp/

 国内音楽分野における著作権クリアランスサービスとしてはジャスラックの他に、「ジャパン・ライツ・クリアランス(JRC)」という団体が民間から立ち上がっている。音楽分野における著作権管理団体が複数存在するようになれば、アーティストは自分の作品管理を委託する先の選択肢が増えることになるし、各団体にとっても得意とする専門分野に業務を絞り込めるようになる。JRC の場合には、多岐に分かれる音楽著作権(演奏権、録音権、貸与権、出版権など)の中でも、主に映画やビデオ、ゲーム、コマーシャルなどへの楽曲複製に関する権利(録音権)のクリアランスサービスを扱っている。

■ジャパン・ライツ・クリアランス(JRC)
http://www.copynavi.com/

 音楽分野に限らず、ライター、デザイナー、写真家、プログラマー、翻訳家、建築家など幅広いクリエイター職の領域において、著作権クリアランスサービスが求められている。逆に言えば、作品の著作権管理ノウハウが十分に確立している業界ほど、フリーランサーが自分の才能や能力を活かした価値の高い仕事ができることを示している。
 個人のセンスや才能によって生れる創作物が「商品」または「知的財産」として成り立つ分野において、会社組織として仕事をする場合には、その権利を誰が保有しているかの判断は難しい。会社の業務として社内の環境や設備を使用して出来上がった作品は「会社のもの(法人著作権)」として扱われるのが一般的である。欧米の知的ワーカー達はそれを嫌って、フリーランサー(個人事業者)としての立場を貫く代わりに、作品を管理してくれる団体への加盟をすることで著作権収入を得る道を確立しようとしている。日本においても、知財が資産として重要な価値を持つようになれば、「会社」と「個人」との区別は、単に税金対策上の損得ではなく、自分の才能が生み出す知財の所有権という視点から考えてみることが大切になる。

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